アコースティックリヴァイブさんのヘッドフォンケーブル試聴レビュー書きました。
今までたくさんの音を体験させていただきましたが、ヘッドフォンのリケーブルだけをここまでしっかり比較試聴させていただいたのは、実は今回が初めてでした。
アコースティックリバイブさんの計8本のケーブルを試聴し終えて感じたことは、とてもシンプルでした。思考を紛らわせてくれるような過剰な音の派手さや、飾りたてた華やかさを付け加えることとは真逆で、ヘッドフォンの個性を伸ばすというよりは、それが持つポテンシャルを最大限活かして、リアリティのある音へと洗練させていく、という姿勢を印象強く受けました。
現状でそれなりに満足していたはずの個性あるヘッドフォンたちですが、オリジナルケーブルをリケーブル、そしてバランス型と変えていくほどに、澄んでいく空気感、過剰な演出から飾らない音へ、色気や人肌を思わせてくれるヴォーカル、エモーショナルなエネルギーを持つ音へ…
まるで音の1つ1つが本来あるべき姿へと戻っていくような感覚。 洗練されていく音が感じさせるそれは、バイブレーションとして人の深いところまで浸透して、音の向こう側の世界を勝手に私の頭の中で組み立てていく。「音だけで作られたこの世界が、もしかしたら本物かもしれない」と、身体が錯覚してしまうような、そんな圧倒的な体験に近づいて行きました。
今回の体験で『唯一、世界共通の「良い音」が存在するならば、それは究極のリアリティだ。』と、音の変化を通じて改めて実感しました。
アコースティックリバイブさんが目指している音は、まさにリアリティそのものじゃないかなと、そう思わせてくれる素敵なケーブルたちでした。
素敵な音を体験できる機会を与えていただいたことに、感謝しています。
ありがとうございました。
まずは全体の試聴感想が書いてあるvol.4から読んでいただくのがおすすめです。
kanon